……っ、顔、真っ赤じゃん……。
耳まで赤く染まった彼女の顔を見て、俺の頬も熱を帯びる。
会話はほとんどなかったけど、心地のよい一時だった。
電車に乗って、最寄りに着いてから歩いて。
そうすると、もう彼女の家の前に着いていた。
少し話して、俺は彼女に手を振る。
あー……名残惜しいな。
そう思っていた時だった。
―――――ぎゅっ。
背を向けて家に向かったはずの彼女が、俺に抱きついていた。
「……はっ?」
思考が停止して、フリーズ状態になる。
そんな俺の表情を見て、してやったり、という表情になる彼女。
「お返し、だよっ。また明日、久遠くんっ!」
そう言われて、やっと我に返る。
―――――いつから、そんな積極的になったわけ……?

