何度でもキミだけを好きになる。

そうして、名前を何回も呼び続けていたとき。




「……っ」





彼女が、ばっと体を起こした。




辺りを見て、きょろきょろしている彼女。





ちゃんと、目、覚めた……っ。






「よかった……大丈夫?」




そう言うと、俺の方を見る彼女。



彼女の瞳は、彼女が倒れた1時間前と変わりのないように見えた。





「あれ、私、確か……っ」




思い出すようにして、俯く彼女。


でも、また彼女が少しだけ頭をおさえたから不安になる。



頭痛、治ってないのかな。


俺の表情が、歪んでいたようで、彼女はおろおろとする。




「心配かけて、ごめんね」


「大丈夫……ナナちゃん、階段踏み外して、頭から落ちそうになってたんだ。だから、俺が落ちないように引っ張ったんだけど、急に頭を抱えだして……」




状況を説明すると、ナナちゃんは、そっか、と呟いた。



「久遠くん、助けてくれたの……? 本当に、ありがとうっ」




満面の笑顔でお礼を言ってくる彼女。




……っ。


かわい、すぎるだろ。



他の男子にも同じような表情させてると思うと、嫉妬するけどさ。




その表情が『以前』と変わらないように見えて、俺は笑う。


そして、それと同時に、切なさを感じた。