何度でもキミだけを好きになる。

私は、そのお母さんの顔を見て、落ちたリモコンに手を伸ばす。


そして乱暴につかんで、テレビを消した。




「……っ」




歯を、ぎりっ、と食いしばる。




「な、七瀬……?」




自分でも、頭に血が上っているのを感じて、深呼吸をする。



そして、お母さんに静かに言った。




「……ごめん、少し頭冷やしてくるね」




そう言って、私は、自分の部屋に行った。









部屋に入って、ベッドにダイブする。



そして、布団にくるまった。





……やっぱり、私が誰かを好きになるわけがない。



恋愛なんて、する意味がない。





私は、ついさっき頭に浮かんだ、恋愛感情という可能性にバツをつけた。





……私は、お母さんがどれだけ辛かったかを知ってる。





男なんて、ただ裏切るだけの生き物だから。


だから、信じたらダメだって、ずっと思っていたのに……。



少しでも、久遠くんに心がゆらいでしまった自分を嫌になる。





男は、信じたらダメ。



私は、もうあんな考えなんて浮かばせないと心に決めて、頭を冷やした。












さっき、テレビに映ったゲストの人。





お母さんの顔だけ見て、私が産まれた後にお母さんを捨てた人。



それは、私の実のお父さんだった―――――。