何度でもキミだけを好きになる。

私がそう言うと、久遠くんは、何か思いついたようなように私を見た。




「それなら、もっと密着しよ」


「へっ……」


「そしたら、今よりも濡れないでしょ?」




なっ、なに言ってるの……?



さらっと自然にそう言うから、私の顔が赤くなる。





「ほら、もっと、こっち」




肩を抱かれて、体がぴたっとくっつく。


久遠くんの体温を感じて、余計に顔が赤くなった。




「ね、これならいいでしょ」


「う、うん……っ」




濡れないのはいいかもしれないけど……。


は、恥ずかしい……っ。




やっぱり、久遠くんはこういう事に慣れてるんだろうな。


だから、さらっとできるんだと思う。



きっと、経験も豊富で……。





そう考えると、少しだけモヤモヤした。




私、なんか変だ……。


久遠くんといると、変な感情になりやすい。




いつも、気のせいだって思ってたけど……。


でも、これは……。




そんなことを考えていると、いつのまにか私の家の前に着いていた。





「あ、家ってここだよね」


「う、うん! ごめんね、遠くなっちゃったでしょ」


「いいって。でも……」




私の耳元に顔を近づけてささやく。




「ナナちゃんと一緒に居る口実が出来て嬉しかった」


「っ……!」




久遠くんの低音ボイスが、聞こえた。



久遠くんの声っていい声だから、ドキッとする。





「それに、少しは意識してくれたみたいだし?」


「なっ……! ち、違うもん……っ」


「……かーわい」




久遠くんに振り回されてる気がする……!



久遠くんは慣れてるかもだけど、私は慣れてないんだから……っ。