何度でもキミだけを好きになる。

そうやって私がおろおろしていたのに気が付いたのか、久遠くんが声をかけてきた。




「あれ? もしかして、傘ない?」


「あ……う、うん」


「……俺の傘、小さいけど入る?」


「え!?」




久遠くんの言葉に、私は首を横にふった。




「いやいや、いいよっ! 傘を持ってこなかった私が悪いんだし……! 気にしないで?」


「いや、気にするから。それに、暗いじゃん? 一緒に入ろ」


「う……で、でも」


「ほら、雨強くなってくるから、早く行こ」





そう言って、強制的に傘に入らさせられる。


一緒に入ると、距離が近くなった。




すこしでも横に動いたら、肩が当たってしまうくらいの距離。




そういえば、これって相合傘……だよね?


相合傘って、カップルがするものなのに……。



それに気が付いて、私の胸が大きく鳴った。




ドッドッと大きくなる心臓の音。


聞こえてないかな……大丈夫、かな?



そんな不安を感じる。





「「……」」




お互い、無言になってしまう。


聞こえるのは、雨の音だけ。




あれ?


そういえば、私、全然濡れていないような……。




普通、傘に二人で入ったら、少しは濡れるよね?




そう思って久遠くんの方を見る。



すると、久遠くんの肩は、水でぬれていた。





「く、久遠くん! 濡れちゃってるよ……!?」


「え? ああ、いいのいいの」


「よくない……! 私、全然濡れてないし、悪いよ……」