天使と悪魔~私、ヤクザの愛人になりました~

「大地、脇が甘いぞ。気を引き締めて戦え!」
「は、はい!」

あれから2週間ほど毎日舎弟の皆さんは鍛えられていて、私は毎日おにぎりを握っています。極道というのは拳銃などを使う組も多いとのことですが、亜魔野組では『戦いの基本は身体づくり』ということで、地道な鍛錬を大切にしています。


「せいやっ!」



もちろん、その鍛錬には京子さんも参加しています。光さんが言うには武器を使わなければ組一番だそうです。



「京子、踏み込むときに癖ができてる。バランスをくずしたら、足元をすくわれるぞ。」
「わかったよ、兄貴!」


遠くから見ているだけの私にはとても入れるような環境ではありませんが、誰かがもし倒れたら……そう考えると救護担当として観察力を鍛えられます。


「ここから先、一本でも取れた奴から休憩に入れ。取れなければ休憩なしだ。」



何十人もの相手をしている光さんもすごいです。竹刀を使ってはいますが、軽い身のこなし、力強い踏み込み……そして重みのある一撃。


「京子、まずはお前からだ。」
「分かったよ……兄貴だからって手加減しないから。」

「上等だ。」