天使と悪魔~私、ヤクザの愛人になりました~

天にメモを渡して……今夜、どうやって天を手に入れようかと目論んだ。心の前では何もない顔をして、忠実な側近でいて……。俺の性的嗜好が狂ったのも、今思えば心の存在があったからかもしれない。


心と一緒になってから、俺には1番欲しいものが手に入らなくなった、分からなくなった。どんな時でも心を優先して自分自身を押し殺してきた。


天と会った時、今思うと恥ずかしいことだが一目ぼれをしていた。大人でヤクザで、そんな学生みたいな出会いをするなんて思わなかった。心に渡したくない…だから、愛人契約の中に俺への奉仕も入れさせた。心は俺が特殊な性癖を持っていると思ってるが、実際はそんなものはない。ただ、セックスに狂っていれば、少しだけでも天を俺のものにできる時間が作れるんじゃないかって、浅はかな考えだった。


「天……俺はお前のことを好きなんだ。」


その一言だけをずっと伝えたかった。だから、今夜俺の部屋に呼び出した。絶対に報われない思いだということは分かっている。


それでも……伝えたかったんだ。



心との子供が生まれたら、俺はもうただの他人にしかなれない。遠くから眺めていることしかできない。だから……


「光さん、泣いてるんですか……?」


こうして天を抱きしめている間、天は逃げようともせず、俺の言葉を…俺を受け止めてくれている。



「なんで……ずっともうこんななんだ。」