天使と悪魔~私、ヤクザの愛人になりました~

1日の流れは速いもので、あっという間に夜になりました。今日も着物で家事をして、夏休み明けのテスト勉強もしました。


コンコン


光さんの部屋の扉をノックすると、入れ、とだけ返事が聞こえます。


「あの……今日はこちらに泊まるってことですよね…?」
「なんだ?仰々しいな?」


心さん以外の男性と一緒に寝るだなんて初めてで、変な汗が流れます。イクトくんと寝ていたのはまだ幼いときでしたし、夜伽…なんてありませんでしたから。



「今日は…どこまで教えていただけるんですか?」
「ああ、夜伽は後で教える。その前に…お前にはもう少し男とのふれあいを教えておいた方がいいと思ってな。こっちへ来い。」



言われたとおり光さんが座る方へと向かうと優しく抱きしめられました。これも、勉強の1つなのでしょうか……?



「愛してる……。」
「え……!?」



「って、俺から言われたらお前はどう思う?」




どうって言われても……困惑してしまいます。それとも何か私を試すテストのようなものでしょうか……?




「なんで……お前にもっと素直になれなかったんだろうな。愛人契約なんて結んでセックスのことだけ教えて……夜伽だって心のためだって言ったけど、俺をお前の中に植え付けたかっただけなんだ……。今言ったってもう遅いかもしれないが……。」




まるで告白をされているような雰囲気です。でも…もし愛人契約がなくて光さんから夜の情事を教えていただけてなかったら、こんなに私は積極的な女性に慣れなかった気がします。



「私にとって、光さんも大切な家族です。セックスを…夜伽のレッスンをしてくださって、とても感謝しています。」

「でもお前の隣に俺は立てない……。」


「私の隣……ですか?」



「お前の隣には心がいる。俺はそれを遠くから見てるだけだ。手に入らない、掴めない……ただ指をくわえて見ているだけ。」



「光さん……なんだか私のことを好きだと言っているみたいですよ……私、その……。」


「みたいじゃない……お前のことが好きなんだ。」