天使と悪魔~私、ヤクザの愛人になりました~

皆さん、競い合うように食べてくださって嬉しいです……。もっといろんな料理も勉強してみたい……。


「天、ちょっといいか?」
「はい、なんでしょうか……?」

「俺の両親に会うからって、そんなに気合入れなくていいぞ。初めて会う人たちにそんな気を遣っていたら、疲れるだろ?」

「気合入ってるというか、心さんのご両親に会うのに何もしないのは良くないかと思って……夏休みでやることもありませんし、将来のためにいろいろ勉強したくて……。」

「将来……そうだな、無理してないならいい。今日も仕事に行ってくる。」

「はい、いってらっしゃいませ。」









「姐さん、何してるんすか?」
「刺繍ですよ。洗濯物を見ていたら、解れているものがあったので、ちょっとお直しを。」

「料理だけじゃなくて、裁縫もできるんすね。姐さんが来てから、なんだかお袋がいるみたいで俺たち幸せっすよ。」

「そんな大したことしてないですよ……ただ、少しでも役に立てたら嬉しいなって……。私はまだヤクザについて分からないことばかりなので、家のことをするのが一番かと。」


ご両親への挨拶と聞いてから、お付き合いをしている今でなく、将来のこともいろいろ考えるようになりました。

結婚をして家庭を持つようになったら……そこまで期待している自分が、少し恥ずかしい気もしますが……

「俺も姐さんみたいな素敵な人と出会いたいっすよ。尽くしてもらえて愛してもらえるって幸せなんだろうな。」
「きっと素敵な方と結ばれますよ。まだまだこれから、出会いがあると思います。」


「姐さんがそう言ってくれるなら、そんな気がしますよ。」