天使と悪魔~私、ヤクザの愛人になりました~

「若のお帰りです。」
「お帰りなさいやせ。」

心さんが帰りの出迎えもだいぶ見慣れてきました。


「天、遅くなったな。今日から着物生活なのか?」
「はい、ご両親へのご挨拶に向けて、この服装でいようかと……。」

「その色、よく似合ってる。脱がし甲斐もありそうだ。」


「姐さん、よかったすね!淡いピンクにして正解っすよ。今夜も楽しみにしてます!」

「心、そろそろ俺も側近として外に出たほうがいいと思うんだけど……。」
(お前)のことを信頼しているから、家のことも任せてる。騒動もないし、家であいつらをまとめてやってくれ。」
「心がそう言うならいいけど、亜魔野組は今噂の的だから用心しろよ。」


「やっぱりあの2人って、不思議な仲っすよね。」


大地くんは私の心を見透かしているようなことを言います。たしかに心さんと光さんの仲って不思議ですが……



「やんちゃしてた光さんを若が組に引き入れたらしいっすよ。若の目利きってすごいですよね。」

前に京子さんから話を聞いて以来、光さんのことは何も知らないままです。私が知ったところで、何か変わるというわけでもありませんが……


「そんな俺も実は若に引き抜かれたんすよ!偉大な人に声をかけてもらえるって嬉しいっすよね。」

「たしかに、心さんの見る目ってすごいですよね。言葉が厳しいことはあっても、よく周りのことを見ていて、皆さんを大切にしているのが伝わってきます。」

「お2人の出会いって、どんな感じだったんすか?困っていた姐さんを若が助けてくれたんすか?」
「う~ん……内緒です。」
「気になりますよ~~!」


他の人たちは愛人契約だったってことを知っているのかもしれませんが、さすがに大地くんには言いづらいですね。



「出会いも大切ですけど、今これからも大事だと思ってます。心さんの傍にいたいと、そう思ってますよ。」

「姐さん、カッコいいっすね!一生ついていきますよ~~!」


心さんのご両親にも、私たちの出会いなど聞かれるんでしょうか。その時までに、いろいろと考えておかないといけませんね。