天使と悪魔~私、ヤクザの愛人になりました~

逢魔組との争いが終わり、猛暑を迎える時期になりました。心さんと私の関係が進んだことで、亜魔野組では婚約まで話が発展しています。

「組の皆さん、なんだか楽しそうですね。」
「若頭の正式な相手が決まれば組としても活気づくさ。京子もここにいたら喜んでいたはず。」


あの騒動以来、心さんも光さんも必死に京子さんの行方を探していますが、未だ見つかりません。海外に売り飛ばすというのは人身売買の可能性が高いため、亜魔野組の権力を使ってもなかなか解決できない問題みたいです。


「心さんのご両親ってどんな方なんですか?」
「親父さんは偉大な人だ。1代で亜魔野組の勢力を広げ、関東に存在するほとんどの組とのパイプを生み出した。その親父さんを支えたのが親父さんの妻である姐さん。怒ると怖いが、組の皆を平等に扱ってくれる情の厚い人だ。」


私みたいな大学生が会って大丈夫でしょうか。私が亜魔野組に嫁ぐとなったら、私の両親への説明も大変ですし、心さんの両親に納得してもらえるかも心配です。

「愛人関係から恋人関係って、まるで映画かドラマだな。心の相手、頑張りなよ。」



心さんと付き合うようになって、光さんの態度も変わりました。なんだか前よりも親しげで、少し不気味です……



「天、着物の着付けは覚えたか?親父さんたちが来る時は、ずっと着物で過ごすことになる。所作や作法は覚えておけ。俺たちが庇えるものはないし、第一印象が肝心だからな」



夏休みに入ったことで、朝から晩まで着付けを学ぶ毎日。心さんは仕事で忙しく、家で待つのが少し寂しい気もします。



「1人は寂しいか?」
「そうですね……亜魔野組と出会って毎日が忙しくなりましたから、ずっと家にいるのは少しだけ……。」

「京子が戻るまでの間、天には新しい警護をつけることにした。」
「姐さん、大地(だいち)っていいます。気軽に読んでもらえると嬉しいっす。」



光さんの後ろから出てきた元気な男性。歳は私と同じくらいか、少し若く見えます。



「俺、組に入ったばかりなんすけど、姐さんの警護ができるだなんて、嬉しいっす。よろしくお願いします!!」
「大地は組の経験は浅いが、武術は京子並みに心得てる。まあ、子どもっぽいところがあるから、お守りも天に任せる。」

「お守りって酷いっすよ~、俺こう見えて家事もこなせるんすよ。」


仲が良さそうで何よりです。今まで組の方々と向き合うことが少なかったですが、亜魔野組の人たちは個性的で、楽しい方ばかりです。



「姐さん、これから着付けですか?」

「はい、今日からは1日中着物で過ごそうと思ってます。」
「やっぱりヤクザは黒の着物が定番ですけど、姐さんは淡い色も似合いそうっすね。」

「そうですか……?」
「そうっすよ~!ピンクとか着たら、きっと若も喜びますよ。」



心さんが喜んでくれる……?


ちょっと着てみたい気もします。






「あ、それと姐さんに1度聞いてみたかったんですけど……。」




そう言って周りに人がいないところまで連れて行く大地くん。皆さんの前では言いづらいことなんでしょうか?





「若のアソコって、やっぱり大きいですか?」
「え……!?」



「毎晩姐さんの喘ぎ声が聞こえてきて、ムラムラして……やっぱり男は大きい方がいいって言いますし、気になってたんすよ。」

「その……あの……//」

「皆には秘密にしますから教えてください!」




大地くん……ちょっと厄介な人かもしれないです。