天使と悪魔~私、ヤクザの愛人になりました~

「すみません、羽衣京子の家族です。本日ボランティア活動に行ったらしいのですが、ボランティア先を教えていただけますか?」
「ご家族の方ですか……すみません、身分証明書などございますか。」



敬遠されないようスーツで身を固め、免許証を出す。まさか京子たちの失踪に使うことになるとは……


もともと身分証明書なんて興味がなかったが、何かあったときのためにと心の親父さんが取らせてくれた。

ヤクザとして生きているのに社会的に生きていられるなんて不思議な感覚だ。


「身分証明書のご提示ありがとうございます。本日、羽衣さんは芝公園近くの福祉施設に向かっています。」
「施設の名前を教えていただけますか?」

「すみません、さすがにご家族の方でもお伝え出来ません。」



芝公園……亜魔野組の領域外だな。仕方ない……あの手を使うか。


「とんでもないです。教えていただきありがとうございます。今後とも妹をよろしくお願いいたします。」