天使と悪魔~私、ヤクザの愛人になりました~

「ここが……亜魔野組……。」

「うん……。」
「ねえ、もしさ私が普通の人じゃないって言ったら天使はどうする…?」

「え…?」


「もしかしたら……契約書、本当に取り返せるかもしれない。」

「取り返せるって…どういうことですか……?」
「私、兄貴がいるんだけど……私が中学生になる前に蒸発してさ、噂では組入りしたって聞いてたんだ。」


「でも、それでなんで取り返せるって……。」
「その入った組が……亜魔野組。今はどうなっているかわからないけど……。」

「では京子さんのお兄さんが…いるかもしれないってことですか……?」
「噂が本当ならね。」

「あの…お兄さんの名前とか写真とかないのですか?もしかしたら私お会いしているかもしれない……。」
「今は何て名乗ってるか分からないけど下の名前は光(ひかる)。」

「光さん……。」



「兄さんが私のこと覚えててくれていれば助けてくれるかもしれない。でもこれは賭けだから、私1人で行く。天使はここで見張ってて。」

「京子さんだけになんてそんなことできません。」
「友達なんだからさ、頼ってよ。」


「友達……?」
「私のせいで余計な世界に巻き込ませちゃったんだから私が責任取る。」