いつも明るく、ニコニコ笑っているチヒロを、私は尊敬していたから。


私にはないものを、彼女は持っているような気がして。




「じゃあ、19時に駅前だから!」


「分かった!」




着替えをして、適当に私服に着替える。

特に気合いは入れない。

別に…
男が目的ではないし。






「リコ〜!!お待たせ〜」


「げっ…めっちゃ気合い入ってんじゃん?!」


「リコこそ…。はぁ、全く気合い入ってないね。」


「ん、まぁね…」


「だと思ったからさ、コテ持ってきたから!
髪の毛くらい、巻こうよ?」


「う、うん……。」




近くのファーストフードに入り、チヒロが丁寧に髪の毛を巻いてくれた。




「これで、ちょっとはマシになったでしょ!」


「サンキュー」


「頼むよ、リコ…」


「大丈夫。つまんない顔したりはしないから!」