「これから、何しよっか?」


「何でもいいですよ。」


「それが一番困るな。」


「ですよね。」


「じゃあ…」



私の手を引き、床に優しく押し倒した。

美咲先輩の顔が、だんだん近づく。



身体が勝手に…。

「ごめん。リコちゃん。」


「私は…大丈夫です。」


「嘘。
ギュッと目瞑って、身体固くして……
怖かったよな、無理させて本当ごめん。」




どうしてよ。

私にだって、経験くらいはある。

初めてじゃ、ないのに。



美咲先輩のことを好きなのに……

凄く緊張してしまうんだ。

自分が分からないよ。




離れていこうとする美咲先輩の腕を、必死で掴んだ。


「ん?どうした?」


「美咲先輩…私は、大丈夫ですから…」


「ん。」



そう言うと、優しく私を抱き締めてくれた。