それから一方的に責め立てられていたタイガだったけれど、本人はやけに冷静で。
昨日の出来事を淡々と説明していて、飛野さんもようやく状況を理解したらしく、どうにか納得してくれた。
そして、私はといえば……
とばっちりをくらったタイガによる、濃ゆ~い性教育を受けるハメになり。
18禁を超越した凄まじい内容に、息も絶えだえ、もがき苦しみ、自分の無知さを本気で呪った。
官能死する前に、真っ赤っかの茹でダコひーちゃんがタイガをやっつけてくれたから、命からがら助かった。
どうやら、産婦人科には行かなくてもいいというコトだけは、理解できた。
車は再び走り出す。
太陽の下、ある“目的地”へ──。
この道……確か、あそこへ続いてる。
黒鷹の住処。あの倉庫に。
一体飛野さんは、何をしようっていうんだろう。
休日に呼び出すなんて、重要な用事なのかな。
学校が休みの日に彼らと会うのは、初めてだ。
それは、ちょっとでも彼らに近づけてる……ってことなのかもしれない。
私服のタイガは大人っぽくて、お兄さんみたいな雰囲気。大学生でも通りそう。
ほんと、口さえ閉じてれば極上のイケメンだと思う。
残念なことにまだ潰れアンコウの名残りがあるけれど。
飛野さんはカジュアルでシンプル。
無駄な装飾がないぶん、素朴に見えても逆にセンスの良さを感じる。
背が抜群に高く、程よく筋肉もついて、体つきが均整取れてるってのもあるんだろうけど。
それにしても、ジローさんはどうしたのかな。
てっきり一緒に車に乗ってるのかと思ったのに、彼の姿はなかった。
もしや私……彼らの“仲間”になりたいと望んだから……
ショッカーにされたりしたらどうしよう!?
今日、歓迎会なんじゃないの!?
黒い全身タイツとかもらったらイヤすぎる!
女物あるの!?
ああ、でも黒鷹はショッカー養成所だから、ショッカーになる訓練からだよね?
アレか、まずは先輩ショッカーにお酌をするとこから始めんといかんのか!!
「私だけ桃色というわけにはいかんのでしょうか……」
「着いた」
ピンクの全身タイツに身を包む自分を想像しかけたところで、飛野さんの声に現実へ引き戻された。
「ここは……?」
駐車場らしき場所に停まり、私たちは車から降りた。


