徒花の茉莉花


次の日。スクールメイクをしたまま寝落ちしてしまったせいで、肌がゴワゴワしている気がする。

重い体を引きずるようにして洗面所に向かい、自分の分の下着やバスタオルが入っていないことに気づいた。

私は下着のまま、自室のベッド下収納からパジャマと下着を取り出して洗面所に飛び込んだ。

ステンレスの着替えを入れるかごにパジャマと下着を入れて、三面鏡の扉を開ける。

その中から取り出したクレンジングバームをスパチュラで少し削り、顔になじませる。

メイクが落ちるのを待っている間に下着を脱いで、浴室に入る。

私は肩よりやや長い髪をバスコームでブラッシングして、一気に全身にシャワーの熱湯をかけた。

前日の汚れをじゃぶじゃぶと洗い流して、シャンプーを髪につけて一気に泡立てる。

体も勢いよく洗って泡を流し、濡れた体と髪をタオルで丁寧に拭いて服を着替える。

化粧水と乳液をばしゃばしゃ顔にかけて、鏡の前に立つ。

先ほどより幾分ビジュアルがましになった私の口角が、ゆっくりと持ち上がった。