【中】恋はタイミング

俺はゆっくり振り向いて、陸に目を向けた。




陸の顔は、窓から射す夕日に照らされている。


綺麗に赤く染まった顔は、いつもより少し大人っぽく見えた。




急に恥ずかしくなって、俺は一度目を反らす。


本当はずっと見ていたいけど、そういうわけにはやっぱりいかなくて…。


でももう一度だけ……


そんな気持ちが抑えられなくなる。




勇気を出してみると、一瞬だけ目が合う。




でも次に目を反らしたのは、陸の方だった。


その姿がとても可愛くて……


俺は顔を赤くした。


夕日に照らされてた陸なんかより……


ずっとずっと…な。