ホストな君,芸能人なあの子

「ありがとう。」

「あ、は、はい。」


「何?その挙動不審な態度。」


応援団の踊りが全ておわった後、

先輩から、お礼を言われた。

「いや…ビックリしたので」


「そう。

3年最後に、惨めな気持ちで終わらなくて済んだわ。」

「いえ、ああした方が良いと思ったんです。

一種のかけでしたけど。」

「あんた、ちょっと運動神経あるだけの、

くらーい地味女だと思ってたけど

おかげで変われる気がしたわ。」

「良かったです。」
ニコッと笑って見せると

「星月、ありがとう』」 

あんたと言ってた先輩は、名前に呼び変え、

微笑んだ。

そして、保健室の方へと歩いて言った。

痩せ我慢にも程がある。

あんな豪快に転けといて

ちゃんと、踊りきったんだから。

悪い人ではない。

そう確信した。