「…すごい。」
絵梨がそう呟いた。
「めっちゃくちゃ、どんくせーイメージなのに、
驚いた」
輝君も驚いてるみたい。
「…応援団の練習見てたっけ?」
「見てない。
けど、この曲のもとの踊りは踊れるから。」
「…どこで?」
「カラオケで、踊り覚えたの。」
それに、わかんないところは、聞きに行った。
本人たちに。
「凄すぎでしょ。完璧だった。
多分井上の替わり、それ以上に踊れる。
あいつセンターだから、私たちが手を打ってた所、ソロで踊るんだ。」
「今から、練習だから、センターなしにするって話しだったけど、
星月ならいけそう。」
輝君も驚きながら、そう言った。
「ても、もう一曲は…全く知らないの。
ステップとか確認して良い?」
それでも…私の不安は、踊ったことない曲の方。
「良いよ。夢華なら、一週間なくて踊れるよ。」
「ありがとう。」


