豪雨の日から一週間。
いつものように受付カウンターに座り、来客予定をチェックしていた。
画面に表示された今日の来客リストを確認し、入館証の発行ボタンを押す。
小さなプリンターが動き出し、入館番号とバーコードが印字されたカードが排出された。
右下には我が社の人気キャラクターが描かれている。
そのカードを透明なパスケースに差し込んで、来客用の入館証を準備した。
「お腹空いたな……」
隣に座っていた奈子ちゃんが呟く。
ちょうど来客が途切れて、ロビーは落ち着いた空気が漂っていた。
「朝ごはん、食べてこなかったの?」
「今日は時間がなくてミニあんぱんを一個だけです。さっきからお腹がグーグー鳴っててヤバいんです。みのりさん、聞こえてないですか?」
顔を赤くしながら奈子ちゃんが小声で尋ねてくる。
その姿が可愛らしくて、フッと笑みがこぼれた。
「大丈夫、聞こえてないから」
「よかった。学生の時って、お腹が鳴りそうになったら椅子とか無駄にガタガタさせませんでした?」
「あー、やってたやってた!それに、咳払いとかして誤魔化してたわ」
当時のことを思い出して、つい笑ってしまう。
受付でこんな話をしているなんて、誰も想像しないだろう。
「あと昼休憩まで一時間、どうにか耐えるしかないか……」
「頑張って、奈子ちゃん!」
そう言いながら、私は来客リストに視線を戻す。
だけど、心の中では奈子ちゃんとのやり取りがおかしくて、思わず笑いだしそうになるのを必死にこらえていた。
いつものように受付カウンターに座り、来客予定をチェックしていた。
画面に表示された今日の来客リストを確認し、入館証の発行ボタンを押す。
小さなプリンターが動き出し、入館番号とバーコードが印字されたカードが排出された。
右下には我が社の人気キャラクターが描かれている。
そのカードを透明なパスケースに差し込んで、来客用の入館証を準備した。
「お腹空いたな……」
隣に座っていた奈子ちゃんが呟く。
ちょうど来客が途切れて、ロビーは落ち着いた空気が漂っていた。
「朝ごはん、食べてこなかったの?」
「今日は時間がなくてミニあんぱんを一個だけです。さっきからお腹がグーグー鳴っててヤバいんです。みのりさん、聞こえてないですか?」
顔を赤くしながら奈子ちゃんが小声で尋ねてくる。
その姿が可愛らしくて、フッと笑みがこぼれた。
「大丈夫、聞こえてないから」
「よかった。学生の時って、お腹が鳴りそうになったら椅子とか無駄にガタガタさせませんでした?」
「あー、やってたやってた!それに、咳払いとかして誤魔化してたわ」
当時のことを思い出して、つい笑ってしまう。
受付でこんな話をしているなんて、誰も想像しないだろう。
「あと昼休憩まで一時間、どうにか耐えるしかないか……」
「頑張って、奈子ちゃん!」
そう言いながら、私は来客リストに視線を戻す。
だけど、心の中では奈子ちゃんとのやり取りがおかしくて、思わず笑いだしそうになるのを必死にこらえていた。



