君が気色悪い 恋愛短編小説


「何で……何でそこまでするの?」


早速保健室について、誰もいない保健室でカーテンを仕切り中で保健室様にあった体操着に着替えていた時にそう話した。



「お前、遊びの女って言葉に傷ついていたろ?」



陰のシルエットから、試すような仕草をしている。



ムカつく。



「ええ、そうよ。傷ついた」




「何でだよ?」




「あの中学2年生の時に桜の木の下での約束ーーー果たしてくれなかったし、キスしてたの見たから」



「お前、見てたのか?」




うっかり口を滑らせた事に、はっと息を呑んでも遅かった。




パーテーションが開く音がした。




「ちょっ、まだ着替え中!!」




抱きとめられるのは、時間の問題で。





「全ては……守りたかったんだ。そして、逃げたかったんだよ……」




「へ?」



抱く力が強くなる。




「お前を傷つけたくなかった」




「それって、どうゆう………」




聞こうとすると、手を話して後ろを向く。




「それだから………俺はあの時のことを上手く言えない」




「はぐらかさないでよ………気になるじゃん」




「気になるんだったら、ペチャパイどうにかしろよ」



さっと胸を隠して。



「何なのよ!!!」



いたずらに笑う彼は、直ぐにどこかへ消えて。




「さっきの言葉の意味は何だったんだろう」と悩みがまた増えただけだった。