君が気色悪い 恋愛短編小説



あれは私が中学生の頃だった。




今まで私達は一心同体と言っていいほど、誕生日にプレゼントを渡し合い、私の誕生日のために桜の木の下でパーティーをする。




そんな仲だった。




でも、中学2年生になったある日。




いつものようにパーティーをする準備をしてた。



桜の木の下の会場は、大きな桜が見えるレモン公園。


小さい頃に結婚する約束をした………遠い記憶が掠めるこの公園で。



翔はーーー約束の時間になってもやって来なかった。



馬鹿馬鹿しいけど、結婚する約束も信じていたのに裏切られた気持ちになった。




でも嘘だと思ってさ。




次の日学校に行くと、翔はーーー私に連絡を告げずに何処かへ去っていていて。




悲しみに暮れていた私は、何処か遠くに出向いて知らない街の空気を吸いたいって外に出たんだ。




そしたら………別の中学校の校門でーーー楽しそうに翔が笑っていた。




女子と二人で。




どうして転向したことを教えてくれなかったんだろうだなんて、思っていた矢先。




その女の子とーーー翔はキスしてた。




幼いあの日ーーー「キスはおとなになってからしてやる」と約束してくれたのを破られた気がして。




一気に期待した私が馬鹿馬鹿しいと感じてしまって。




それから私は、彼を苦い思い出に変えてしまって嫌いにいつの間にかなってた。