※
「……ええ……いい返事を頂けるのを私も楽しみにしております……では……」
俺がベランダのガラスの引き戸を開けると、ちょうど電話を終えた麗夜と目が合った。
「お疲れ」
「どうも」
俺が差し出したワイングラスを麗夜が受け取ると、俺たちはグラスを合わせる。
「ん。おいしいね」
俺から仕事の話を聞かれたくないのか、麗夜がワインの感想を口にする。
「どこの件で揉めてる?」
「あ、いや大丈夫だよ」
「言えよ」
麗夜は双子が生まれて育休を取った際、ほぼフルで代わりに業務をこなしてくれた。それなのに俺が麗夜の仕事を手伝おうとすると必ず遠慮するのだ。
「英玲奈のつわりの時は助かったよ。だから大丈夫」
「だからってなんだよ。何のための兄弟だよ」
「んー、喧嘩するためかな」
「ばぁか。助け合うために決まってんだろ」
俺の返事がわかっていたのか麗夜が形の良い唇を引き上げる。
「じゃあ、僕にもカッコつけさせてほしいけどね」
「は? どういう意味?」
「弟にはできる兄をみせたいってこと」
「……ええ……いい返事を頂けるのを私も楽しみにしております……では……」
俺がベランダのガラスの引き戸を開けると、ちょうど電話を終えた麗夜と目が合った。
「お疲れ」
「どうも」
俺が差し出したワイングラスを麗夜が受け取ると、俺たちはグラスを合わせる。
「ん。おいしいね」
俺から仕事の話を聞かれたくないのか、麗夜がワインの感想を口にする。
「どこの件で揉めてる?」
「あ、いや大丈夫だよ」
「言えよ」
麗夜は双子が生まれて育休を取った際、ほぼフルで代わりに業務をこなしてくれた。それなのに俺が麗夜の仕事を手伝おうとすると必ず遠慮するのだ。
「英玲奈のつわりの時は助かったよ。だから大丈夫」
「だからってなんだよ。何のための兄弟だよ」
「んー、喧嘩するためかな」
「ばぁか。助け合うために決まってんだろ」
俺の返事がわかっていたのか麗夜が形の良い唇を引き上げる。
「じゃあ、僕にもカッコつけさせてほしいけどね」
「は? どういう意味?」
「弟にはできる兄をみせたいってこと」



