細い首筋に目が行く。細い肩を抱き寄せて、白い肌の胸元に唇を寄せたくてたまらなくなる。
無意識に抱き寄せた。
「君がほかの男にとられるなんて、耐えられない」
「湊さん……?」
身じろいでこわばるその反応すら愛しくてたまらない。
何か訴えようと半開きになった唇にキスをした。
夢見まで見た唇は、想像以上に小さくて甘い。
焼き切れそうに頭の中が熱くなって、あごに指をかけて、逃げようとするのを何度もふさぐ。
「……や、めて……っ!」
か細い涙声を聞いて、はっと我に返った。
弾かれたように身を離すと、涙をにじませる千沙さんと目が合った。
「……ごめん」
俺は思わず顔を片手で覆った。
なんてことを、してしまったんだ……。
「本当にごめん。君を失いたくなくて、つい……」
俺はまっすぐに千沙さんを見つめた。
「どうか許してほしい……。必ず君に笑顔を戻すと誓うから……」
「湊さん……私は……」
「疲れただろう? 俺はもう出て行くよ」
これ以上彼女を怯えさせたくなかった。
何か言いかけた彼女に「おやすみ」と早口に告げると、俺は部屋を後にした。



