千沙さんがホテル住まいになって、また一人暮らしになった。
以前に戻っただけなのに、彼女がいなくなった部屋は、ひどくわびしいものに感じた。
ホテル住まいは不便なので、千沙さんはほとんどの私物を持って行っていた。
彼女の名残を確かめられるものといえば、ペアで買った食器くらい。
それがかえって寂しさを増長させた。
早く彼女にこの部屋に戻ってきてもらいたい。
そのためには、早く事件を解決しなければ。
普段通り仕事をこなしながら、休み時間や退勤後に独自調査を始めた。
まずは生活安全課に可能な範囲で捜査状況の確認を行った。
千沙さんが被害届を出した際に、俺のことを恋人と伝えてくれていたため、報告はスムーズにうけることができた。



