Cherry Boy


うちの学年は5クラスあり、総当たり戦なので1クラス4戦する。

僕はどの試合でもボールをよけて、のらりくらりと最後まで残った。

3組の男子チームは第4戦の2組に勝ち、周りに合わせて僕も手を叩く。

頃合いを見て拍手をやめると、「俺ら全勝。4組と決勝戦!」と、日月と山倉が僕の肩に腕を回してきた。

日月と山倉の腕から離れてコート脇に置いていた水筒を手に取って水分補給し、コートに戻る。

防球ネットをくぐって、女子たちがぞろぞろとこちらにやってくる。

花宮さんの姿を認めた僕の手から水筒が滑り落ち、床にぶつかって、ごつっと鈍い音を立てた。

水筒をもとの位置に戻してコートに向かい、日月が「よし行くぞ‼」と叫んで足を踏み鳴らす。

『おー‼』

間もなく、コート外の審判の長瀬が笛を鳴らし、決勝戦が始まった。