いつも一緒

正樹「うん、ありがとう。ホントおいしいよ。あいつも杏子ちゃんぐらい、料理上手ならいいのにな」
杏子「えっ?」
正樹「たまにさ、おばさんが忙しいと、美沙が弁当作る事あるんだけど、いつも同じ物でさ」
杏子「・・・」
正樹「あいつは杏子ちゃんと違って料理ぐらい出来ないと、嫁の貰い手もないからな」
杏子「・・・正樹君って」
正樹「・・・」
杏子「ううん、何でもない。ごめんね」
正樹「俺、何か悪い事でも言ったかな?」
杏子「ううん、そんな事ないよ。そうだ、正樹君、この映画知ってる?」
杏子、正樹に映画のチケットを見せる。
正樹「あ、この映画面白いって評判だよね。俺見たいなって思ってたんだよね」
杏子「正樹君、もし良かったら一緒に行かない?」
正樹「えっ」
杏子「ちょうど2枚チケットあるから」
正樹「・・・」
杏子「ごめん、ダメだったらいいんだ。誰か友達と行くから」
正樹「いいよ。一緒に行こうか」
杏子「ホントにいいの?」
正樹「うん。おいしい手料理も食べさせてもらったし、俺で良かったら、いつでも付き合うよ」
杏子「良かった」
正樹「じゃあ、いつ見に行こうか?確かこの映画、もうすぐ終わりだよね」