○ホテル(朝)
ベットに壁側から杏子(18)、正樹(18)、美沙(18)の順で寝ている。
杏子は壁側を向き、正樹と美沙は向かい合っている。
正樹、美沙の手を握っている。

○道
天気は晴れているが、街は雪で覆われている。
三人が歩いている。
美沙「変態」
正樹「変態って、お前な」
美沙「変態じゃなかったら、何?素敵な女性が寝ているのを良い事に手を握るなんて」
正樹「握ってねえよ」
美沙「しっかり握ってたじゃない。ねえ、杏子」
杏子「え、う、うん」
正樹「お前な、杏子ちゃん困ってるじゃないか。ごめんね、杏子ちゃん」
美沙「困ってないよね?」
杏子「・・・」
正樹「元はと言えば、お前がいけないんだろ」
美沙「私が?私は何もしてないわよ。手を握ってきたのはあんた」
正樹「そうじゃなくて。夜中にトイレなんか行くなよ」
美沙「それで私のせい?」
正樹「ああ、そうだろ」
美沙「はあ、お姉さん、悲しいわ。私がトイレに行ってる間にベットの中をゴロゴロ動いた、寝相が悪いのは誰?それで私の場所、なくなっちゃったんだよね?」
正樹「だったら起こせばいいだろ」