次の土曜日…



お弁当の差し入れを持って試合を見に行った私は、バスケをする哲司を見てまた溜息をついてしまった…



本当に何やっても格好いいな…



こんなに格好良くちゃ他の女子が絶対に放っておかないよ…



現に哲司が先輩から告白されていたとか、他校の子からもキャーキャー言われて黄色い声を挙げられていたとか、私にとっては聞きたくもない情報ばかりが耳に入っていた…



でも、そんな告白も全部断っているらしく、哲司に彼女がいるという噂は聞かなかった…



何であんなにモテるのに彼女を作らないんだろう?



いっそ誰かと付き合ってくれたらある意味スッキリ諦められるのに⁉︎



そう思った事が何度もある…



でも、哲司が誰かと付き合っている様子はなくて…



特定の彼女といる様子もなくて…



気付けば中2のあの日から3年の歳月が流れていた…



「キャー!!黒田先輩格好いいよねー」



後輩の女子達が黄色い声を挙げて騒いでいる…



確かに騒ぎたくなる程哲司は格好いい…



やっぱり無理だよー…



告白なんて今更したって…



今日試合観にこなきゃ良かったかも…



私はどんどん自分に自信がなくなって、告白するのを躊躇してしまうのだった…