放課後、粉雪みたいな愛に包まれて。


話は長いわ、脱線するわで何とか要点をまとめると…


①チョーク男子(白グラデ、金髪派手男子、赤メッシュのこと)たちは異界の住人で、私がチョーク入れをひっくり返したことによって今ここにいる。

②物腰の柔らかい白グラデの名前は『白瀬悠斗(しらせゆうと)』、アホそうな金髪派手男子は『山吹陽斗(やまぶきはると)』、赤メッシュは『赤郷翔真(あかさとしょうま)』らしい。山吹(いわ)く、兄弟なのに名字が違うのは『変』らしい。

③チョーク男子は伸縮可能で、基本的には(ぬし)(私)以外の誰からも見えない設定。(唯日が見えたのは、ちょっとしたバグらしい)


「…というわけで、ちょっと訳あって六花ちゃんのおうちに住んでるわけですが」

そう言って白メッシュがさらっと締めくくろうとしたので「訳がありすぎるでしょ!」とクッションをこぶしで殴りながら抗議の声を上げる。

「そんなに怒ってもどうしようもないから、さっそく遊ぶぞー!」

赤郷翔真こと赤メッシュが私の部屋の勉強机の引き出しを勝手に開けて、中から紙とペンを取り出した。

「あー、もおぉ…」

私はクッションに顔を埋め、絶望することしかできなかった。