その2人の美しさにみんなが見惚れていた。2人は本当に美しかった。嫌がらせをされる側でも美しいと見惚れてしまうことがある。
広い壇上の上で姉さんたちは舞を踊ったり、琴を弾いたり...
私の仕事は飲み物がなくなった人に新しいものを注いで何もなかったら壇上の後ろで姉さんたちを見てるという役割。
こんなつまらない仕事ってある⁉︎そう思いながらぼうっとしてたらいきなりガタッと大きな音が鳴った。客が立ち、壇上まで上がってきた。もう、演技中だっていうのに...ってあれ？金原家の跡取り息子が
なんかこっちにきてる！すごく嫌な予感がするんですけど...！私の嫌な予感は的中し、私は跡取り息子に追い詰められた。
「君、よく見たらすごく綺麗だね。名前はなんて言うの？」（ヒィ〜！やっぱ来ちゃったよぉ〜）
「まぁ！」と青ざめ絶句する椿姉さん。夏ゆり姉さんは大きく目を見開いた。
これはまずい...「わ、私は髪もボサボサですし、化粧もしていないのでぜ、全然綺麗じゃないですよ」これが今必死で考えた言い訳
金原は「そんなことはない！名前だけでも教えてくれ、あそれか引き取ってやろうか？」（どんどんヒートアップしちゃってるよぉ〜）
仕方ない。名前だけ言うか...「も、もも姫です」私がボソッといった言葉を金有はのがさなかった。「わぁ素敵に名前だね」という金原。テンションあがっちゃったよ！ついに壁ドンされる私。この瞬間椿姉さんは一気に顔を赤くし、わたしを強く睨んだ。（あ、終わった）心の中で自分はもう諦めていた...