俺様御曹司はパイロットになって愛しい彼女を迎えに来る

とにかく隼人は行く先々で空にお土産を買ってくる。それも宝石の入ったペンダントやブランドのバック等いつも空がびっくりするようなものを買ってくるのだ。

何度言ってもステイの時の暇な時間の楽しみなんだから、俺の娯楽を取り上げるなと言って聞く耳を持たない。

だから上から下までワンピース以外は隼人の贈り物だ。

一粒ダイヤのネックレスはいつも身に着けているし、先日はそのダイヤに合わせてピアスを買って来てくれて、それも今日の空の耳元で輝いているのだ。

隼人の溺愛は度を越えていると、生粋の庶民で節約家の空には理解が追い付かない。

空はそんな高価な物を貰っても何も返せないのだ。

去年のクリスマスに隼人に似合いそうなブランドのネクタイと飛行機の形をしたネクタイピンを贈ったくらいだ。

そう言うといつも”空は何時も美味しい料理を俺の為に作ってくれているんだから、大きな顔をして受け取ってくれればいいんだ“と優しく微笑んで抱きしめられて、うやむやになってしまう。

でも、今日隼人の実家と当たり前のように、ホテルのスイートルームを用意されるのを見て隼人との立場の差を感じざるを得ない。

空は隼人の為に何ができるのだろうと考えずにはいられなかった。

隼人はゴードンホテル&リゾーツの会社をこれから背負っていかなければならないのかもしれない。

そんな隼人を何の後ろ盾もない空では支えて行けるのだろうか?

東京でNOAでお互い働きながら一緒に暮らしている時は、そんな事思いもしなかったが、隼人の住む世界と空のそれはあまりにも違いすぎる。

空は不安になりながらも隼人を心配させたくなくて勤めて明るく振る舞っている事しかできなかった。

隼人が連れて行ってくれたフレンチレストランはホテルから歩いて十分位の所だった。

二人は手を繋いで夜のバンクーバーの静謐な空気を楽しみながらゆっくりと歩いてレストランに向かった。

そして二人はレストランの素晴らしい料理やワインを心から楽しんだ。