甘々王子とやらかしヒーロー



修一がタクシーでk高に着いた頃、祐生も男を引き連れてやって来た

修一:「水本、そいつは?」

祐生:「偶然こいつが拉致の話をしてるの聞いてとっ捕まえた」

修一:「誰がいったい日和を? なんのために?」

祐生:「k高バスケ部山城だ! おおかた小林の弱みを握って試合に勝とうとしたんじゃないか」

修一:「な…そんなことで日和を?」

祐生:「おい、体育倉庫はまだなのか!」

男:「その角曲がったつきあたりだよ、もういいだろ」

そーっと角から覗くと見張りが二人立っていた

祐生:「オレがあいつら相手にしてる間に、西山は扉を開けろ」

修一:「二人いるのに大丈夫か?」

祐生:「ああ、こういうの場慣れしてる。行くぞ」

祐生が手を離した途端、男は逃げて行った
そして祐生は見張りの男たちに殴りかかる
修一は急いで体育倉庫の扉を開ける
ガラッ

山口:「なんだ? おまえ」

中には、カードが散らばった机と椅子に座らされた日和と三人の男がいた

修一:「日和!」

日和:し、修一くん!

山口:「何の用かな~ オレたちただゲームして遊んでただけなのに、ね~」

山口は日和に顔を近づけ同意を求める
日和は涙目で首をフルフルするのが精いっぱい

修一:「日和から離れろ!」

山口があごで合図すると一人の男が修一に近づいて来た
とっさに修一は近くにあったバレーボールで男の顔にスパイクを打ち付けた

男:「いってー」

もう一人の男も修一に襲い掛かろうと来る中、修一はスパイクを決める

山口:「おいコラ、いい気になるんじゃねーぞ! オレが相手してやる」

修一はスパイクを打つが山口は避け続け、じりじりと修一に近づいて来る

日和:修一くん…

ドーーン!!
扉を叩く大きな音が響く

祐生:「やっぱりおまえか、山口」

扉の入り口で祐生が日差しをバックに立っていた

山口:「ひぃっ……み、水本?!」

日和:祐生くん!

祐生:「この辺りでこんなことすんのはおまえぐらいだろうと思ったぜ」

山口:「なんでおまえがここに?」

祐生:「その子はオレの友達だ! よくも怖がらせてくれたな」

山口:「オ、オレは頼まれただけだ、だから許してくれ」

腰を抜かせながら逃げようとする山口の腕を掴み、祐生は思いきり顔にパンチを入れた
その隙に修一は日和のもとに駆け寄った

修一:「大丈夫か、日和」

日和:「し、修一くん!」

日和は座ったまま修一にしがみついた
日和の手も足も震えていた
その様子を見て祐生は山口にさらにパンチを入れる
何度も何度も山口を殴る祐生を見た日和は

日和:「祐生くん! もうやめて!」

日和の一言で祐生の手が止まる