次の休日
修一の家に、美咲、和泉が集まっている
和泉:「あれ? 今日、日和は?」
修一:「日和は呼んでない」
和泉:「何でだよ!!」
修一:「和泉、この前言ってたデートはどうだった?」
和泉:「何だよ、その話かよ! もちろんいい感じだったぞ。そのマグ一緒に選んでさ、その後一緒にハンバーガー食べてさ」
和泉:それに腕も組んじゃったしっ……
修一:「それで、告ったんか?」
和泉:「は? いやもう付き合ってるようなもんだろ」
修一:「いやいや、おまえなぁ……いいか、ちゃんと付き合ってないと、こんなことも、こんなことも、こんなことだって…できないんだぞ!!」
修一は美咲と手をつないだり、ハグをしたり、チュっと軽くキスをしたりした
美咲:「やだ~ もう修ったら」
二人がイチャイチャしてるのを、真っ赤になりながらも目が離せない和泉
修一:「こんなこと和泉は日和としたくないのか?」
和泉は体をプルプルさせながら
和泉:「し、したい!!」
修一:「じゃあ、告れ!!」
和泉:「よしわかった、花火大会で告る!!」
修一:「よく言った!! 和泉なら大丈夫だよ、なっ美咲」
修一に問われ美咲は日和の言葉を思い出していた
中学の頃
美咲:「和泉って日和のことになると一生懸命だよね」
日和:「ほんとにありがたいよ、和泉くんはいつも私を助けてくれる。私は和泉くんのことヒーローだと思ってるよ」
美咲:「ブハッ…和泉がヒーロー!?? 日和は和泉が好きなの?」
日和:「好きだよ、人として尊敬してる」
美咲:「恋愛としては?」
日和:「うーん、そういうのまだちょっとわからないな」
美咲:「……まあ、日和は和泉のことヒーローって言ってるから…」
和泉:「マジで?! オレは日和のヒーローなのか?!」
和泉:ヒーロー…ヒーロー……やべー 嬉しすぎる!!!
か…顔が!! ニヤニヤが止まんねーー
美咲:あ、でも……
ふと美咲の頭に、日和のスマホに付いているガラスの靴のストラップが浮かんだ
中学の頃
美咲:「日和、そのガラスの靴のストラップかわいいね」
日和:「ほんと? ありがとう。これね、前にキーホルダーとしてもらったものなんだけど、ストラップの方が目に付きやすいかと思って付け替えたの」
美咲:「そっか、かわいいしそのほうがみんなに見てもらえるかもね」
日和:「みんなじゃなくて…」
モジモジちょっと言いにくそうな日和
日和:「……美咲、えっと誰にも言わないでね。実は……」
美咲:「王子に見つけてもらえるようにって…日和…かわいい!!」
めちゃめちゃ照れて顔を手で隠す日和
美咲:私しか聞いてない王子様の話…
まあもう6年も会ってないらしいし…和泉が行動を起こせば、日和も誰をホントに好きなのか気付くはず…
王子様とヒーロー……どっちが日和の心を占めているのか、ちょっと楽しみになってきた!
美咲:「和泉」
美咲は和泉の肩をポンと叩く
美咲:「まあ、がんばって」
和泉:「お、おう」
花火大会 当日
