甘々王子とやらかしヒーロー


和泉:「だったら…ごめん、オレ修一がどれだけ美咲のこと好きなのか知ってて…だから二人の仲邪魔してほしくないっていうか…あっ、」

和泉:ちょっと待て、それオレが言うのか? 日和がアイツと付き合ってても、日和を諦めきれないオレが…

頭が混乱してその場にしゃがみ込む和泉

あかね:?

急に黙り込んだ和泉を不思議に思い振り返るあかね

あかね:「小林くん?」

和泉:「ごめん!」

泣きそうな顔の和泉

あかね:「ちょっと、どうして小林くんが泣きそうなの?!」

和泉:「オレ野田さんにこんなこと言う資格ないのに、エラそうに…」

あかね:「どういうこと?」

和泉:「オレもずっと好きな子いるんだ! その子に告白しようとしてたら別のヤツと付き合い始めて…でもオレ全然諦めきれない! うっ…」

涙がこぼれる和泉

あかね:「ちょっとー 泣かないでよ、私我慢してたのにつられちゃうじゃない」

和泉:「うっ…ごめん…」

それからしばらく二人で泣き続けた
なかなか泣き止まない和泉を見て

あかね:「ふうっ、あーー いっぱい泣いたらすっきりしたー」

和泉:「野田さん?」

あかね:「小林くんてよくそんなに涙出るね」

和泉:「バカにしてるだろ!」

あかね:「ううん、それだけその人のこと好きなんだなぁと思って。私もう涙出ないもん」

立ち上がってスカートを払い、すっきりした顔で

あかね:「私、西山くんに告白するよ」

和泉:「は?!」

あかね:「告白してすっぱり振られてくるから安心して。ありがとう、一緒に泣いてくれて」

和泉:「いいのか? それで」

あかね:「うん、でももし次に他の人を好きになったら小林くん、今度は応援してね」

和泉:「おう、任せろ」

手で涙をぬぐいながら笑顔で答える和泉




次の日、教室の前の廊下で、修一は美咲を囲うようにして話している

美咲:「ちょっと近いよ、修」

修一:「俺さ、昨日 同クラの子に告られたんだよね」

美咲はわかりやすく動揺しながら

美咲:「ふ、ふーん、そうなんだ…」

修一:「もちろん付き合ってる子いるからって断ったけど」

美咲:「…そう」

美咲はホッとして顔を伏せた

修一:「美咲」

すかさず修一は手を添えて自分に向けさせた

美咲:「! 周りに人いるから!」

修一:「うん、だから見せてる。俺と美咲、幼なじみが浸透し過ぎて、恋人同士って認識されてないって和泉が言ってた」

美咲:「なんで和泉が?!」

修一:「日和にいろいろ聞いたって」

美咲:あーー

修一:「ごめんな、不安にさせて。だからこれからはもっと距離詰めて、俺たち付き合ってますオーラ出していこうな」

美咲:いやー それはそれでどうかと…