小林 和泉:「えーー!! おまえら付き合ってんの?!」
日和:「そうなの?! おめでとーーー!!」
中本 美咲:「ありがとう、日和」
西山 修一:「腐れ縁10年目にしてやっと俺の気持ちが報われたというか…」
感極まっている修一の肩を組み、喜びを分かち合う和泉
和泉:「そうか、そうか…よかったな修一」
修一:「おう…ところでおまえはどうなんだよ、和泉」
和泉:「ちょっ…」
和泉は修一の首を掴んで後ろを向かせ、小声で
和泉:「おまえ今ここでする話じゃねーだろ!」
チラチラと日和を気にする和泉
修一:「おー スマンスマン」
日和:「ん? どうしたの?」
修一:「いや、今度花火大会あるだろ。毎年4人で行ってたけど、今年は美咲と2人で行きたいって和泉に言ってたんだよ」
美咲:「ちょっと修!」
日和:「うん、いいよ。だったら和泉くん2人で行こ」
和泉:「い、いいのか?!」
日和:「うん」
和泉:「うおーーーーー!!」
和泉はガッツポーズのまま雄たけびをあげた
日和:?
修一:相変わらずわかりやすいヤツだな
ー こんなちょっと私にはよくわからないとこもある和泉くんだけど
体育館
ダンダンダン……ズバッ……
「ナイッシュー!!」
バスケをしている時はめちゃくちゃかっこいい
それに実は私のヒーローだと勝手に思ってる
中学に入学してすぐのクラスの自己紹介
日和:「き……き……」
緊張で言葉に詰まってしまった。その時、後ろの席の和泉くんが
和泉:「桐谷…日和? 暖かそうな名前じゃん。オレは小林和泉、バスケ部に入る予定! よろしく~」
先生:「おい小林、桐谷飛ばすな!」
アハハハ………
クラス中で笑いが起こった
和泉:「あー そうだった、ごめんな桐谷さん。みんなに見られてっと緊張するよなー。オレはしないけど」
アハハハ………
和泉:「ゆっくりで大丈夫だぞ、なっ、みんな」
そう言ってポンポンと私の肩を軽く叩いてくれた
和泉くんがその場を暖かくしてくれたのと、肩に触れた手の暖かさに安心したのか、私はちゃんと自己紹介することができた
振り返ってお礼を言おうとした
日和:「あ……」
和泉くんは何も言わず微笑みながら私が言葉にするのを待っていた
日和:「あ…ありがとう」
やっと言えた私に
和泉:「うん」
と、最高の笑顔を見せてくれた
とまあ、私を助けてくれたものだから勝手にヒーローだと思っちゃったんだよね
修一:「小林くん、さっきかっこよかったじゃん。俺 西山修一、よろしく! こっちは幼稚園からの腐れ縁の…」
美咲:「中本美咲、桐谷さんもよろしくね」
おかげで修一くんと美咲とも仲良くなれた
それから私たちは4人で過ごすことが増え、みんなに助けられながら、4人そろって同じ高校に入学することができた
