甘々王子とやらかしヒーロー


廊下、遠巻きに女子たちが見ている中

美咲:「はじめまして、私、中本美咲といいます」

樹:「こちらこそはじめまして、早川樹です。いつも日和から話聞いてるよ」

日和:なんだか樹くんと学校で会うの照れくさい…

和泉:なんだなんだ? この人だかりは

美咲:「あっ、修! 和泉も」

ちょうど通りかかった修一と和泉

美咲:「私の彼です」

修一:「どーも、西山修一です。お噂はかねがね、なっ和泉」

和泉はブスっとしながら

和泉:「ども」

樹:「あーキミはたしか花火大会のときの…」

和泉:「そっすね」

和泉は素っ気ない返事をしてそっぽを向いた

修一:「おい!」

修一は和泉をどついた

樹:「アハハハ…」

樹は日和の肩を抱き寄せて

樹:「これからも日和のことよろしくね。でも僕が借りちゃうことが多くなるかもだけど、ごねんね」

その場の空気がさーっと冷たく流れた

日和:「な、なに言ってんの! 樹くん」

樹:「じゃ日和、早速ちょっといい? ごめんね、じゃまた」

そう言って日和を連れて行く樹
それを悲しそうに見ている和泉


修一:「おまえがあんな態度とるから、早速牽制されたじゃないか!」

和泉:「だって…」

ポンポンと和泉の肩を叩く修一

美咲:「だけど、王子感ハンパなかったね~」

和泉:「……」

遠巻きに見ていた女子たちが近づいてきた

女子:「ねえねえ、桐谷さんて小林くんと付き合ってたんじゃないの?」

和泉:「は?!」

和泉:いや、そうなるはずだったんだ…くそっ

和泉はイラっとしてドスドスと音を立てて行ってしまった
修一と美咲は顔を見合わせため息をついた


その頃、階段の踊り場で

樹:「日本の制服初めて着たんだけど、どうかな?」

日和:「うん、とっても似合ってる」

日和:てか、かっこよさが増している…まぶしいくらいだよ

樹:「日和の制服姿も初めて見るけど…とても新鮮だし、とてもかわいい」

日和:「あ、ありがと…」

日和:うわっ…樹くん、めちゃめちゃ見てくる…恥ずかし

日和:「そ、そういえば、さっきすごかったね。大名行列のような…」

樹:「僕が1年の教室聞いたら、なんだかみんなついてきちゃって」

日和:「初日からモテモテだね」

樹:「安心して、僕は日和しか見てないから」

そう言って樹は日和のほっぺにキスをした

日和:「!! ちょっ…ここ学校だよ!」

樹:「アハハハ…」

日和の頭を撫でる樹

日和:樹くんが嬉しそうに笑うから、私もつられて顔がほころんでくる