ー 今日は樹くんが部屋を借りたので、必要な物を一緒に買いに行くはずなんだけど…
なぜかまだ樹くんの家にいる
樹:「ねえ日和、ここで一緒にお茶を飲む場合、幼なじみだとふつうのカップ、恋人だとおそろいのカップになると思うんだけど、日和はどっちがいいと思う?」
日和:え?! 突然なに?! ……それって返事をしてほしいってことだよね?
日和:「あ、あの…私は……」
樹:「うん」
日和:「…………」
じっと日和を見つめる樹
日和:あーーだめだ! そんなに見られたらよけいに…
樹:「んーしょうがないな、じゃ僕がキライじゃないなら…はい」
と言って、樹は両手を広げた
日和:それってハグ? でも…言葉にするよりは……
日和はそっと樹に近づいた
樹は日和を抱きしめ
樹:「顔が見えなきゃ言えるよね? 僕のこと好き? 言って」
日和:えーー! 結局言うの?!
日和は樹の腕の中でモジモジしながら
日和:「……す、好き」
ものすごく小さい声だったが、それを聞き取った樹は
樹:「嬉しい、ありがとう。僕も日和が好きだよ、大好き、愛してる」
そう言って日和の口に軽くキスをした
日和:!!!
ー 嬉しそうに笑う樹くんを見て、私は恥ずかしいのと嬉しいのと顔のほてりとで、何が何やらわからない中、暖かな幸福感を感じていた
新学期が始まり、教室で女子たちが騒いでいた
女子:「3年の転入生見た?」
女子:「見た見た! めっちゃかっこいい!!」
女子:「あれってハーフなのかな?」
美咲:「そうなの? 日和」
日和:「いや、おばあ様がアメリカ人って言ってたから」
美咲:「なるほど」
噂話を教室の隅っこで聞いていた日和と美咲
女子:「背も結構高かったよね、まるで王子様」
女子:「それな」
女子:「背高いって言えば隣のクラスにもいるじゃん、バスケ部の」
女子:「小林くん? あー、小林くんはさ…」
一人の女子が日和たちのほうを気にしながら話している
女子:「桐谷さんと付き合ってるぽいよ」
日和:え?!
美咲:「そうなの? 日和」
日和:「いや、そんなわけないじゃん!」
女子:「この前の花火大会、二人で来てたの見たって人いたから」
美咲:あーそれでか…
ザワザワザワ…………
廊下のほうが一段と騒がしくなる
廊下の女子:「ねー、1年のこのクラスに何の用なの?」
樹が女子たちを引き連れてやってきた
樹:「あ、いたいた。日和!」
日和:樹くん?!
女子たちは一斉に日和を見た
美咲:王子様の登場かな
