ピンポーン
日和母:「え? まあ樹くん?! 立派になって…」
樹:「ご無沙汰しております。春香さんも相変わらずおキレイで」
日和母:「あら~ 樹くんったら……さっさっ入って入って。日和~」
樹:「今日はご挨拶に…6年ぶりに日本に帰ってきて、この前偶然 日和さんに再会して、とても魅力的なレディになってて…誰かに取られる前にと慌てて交際を申し込みまして」
日和:い、樹くん! お母さんにそんなこと……
日和母:「そうなの?! まあまあ、よかったわね日和!」
母はそう言って、日和の肩をパンパン叩いた
日和:お、お母さん…痛い
樹:「いえまだ日和さんにOKの返事をしてもらってないので」
日和母:「えーそうなの? でも大丈夫よ、日和はずっとあのガラスの靴大事にしてたんだから。樹くんのこと大好きなのよ」
樹:ほんとに?!
樹は照れながら日和を見た
日和:「ちょ、ちょっとお母さん! もう行こう、樹くん」
日和は樹の服の袖を引っ張った
樹:「じゃ今日はこれで失礼します。日和さんをお借りします」
日和母:「どーぞどーぞ。またいつでも遊びにきてね」
玄関を出てすぐ
日和:「お、お母さんの言ってたこと、気にしないでね」
樹:「日和が僕を大好きってこと? 僕は春香さんから日和の気持ちが聞けて嬉しかったけど? でも直接日和の口から聞きたいけどね」
日和:「いっ…」
日和:樹くん、待って待って…
樹:「まあそんなに焦らなくてもいいか…今日は日和がドキドキするような恋愛映画でも見ようか」
日和:「…う…ん」
樹:「では行きましょうか、お姫様」
樹は日和に手を差し出した
日和:…えっとえっと、手繋ぐの?!
日和は戸惑いながらも樹に手を預けた
日和:樹くんのスピードに気持ちが追い付かないよーー
その後も、スマートなエスコートに近すぎる距離にドキドキさせられながらも楽しい時間を過ごした
映画を見終わり、泣いている日和
樹:「大丈夫? ちょっとそこ座ろうか」
日和:「うっ…ご、ごめんなさい」
樹:「なんで謝るの?」
日和:「だ、だって…恥ずかしいでしょ、樹くん」
樹:「んー、じゃこうしとく?」
樹は日和の顔を自分の胸に抱き寄せた
