甘々王子とやらかしヒーロー



バタバタバタ……
ガチャ

和泉:「日和ー、オレんちで待ってるなんてどうして…」

日和:「おかえりなさい」

エプロン姿でおたまを持った日和が和泉を出迎えた

和泉:「お、おう…ただいま」

和泉:おーー! なんか新婚さんみたいだ

和泉:「てか、アレーズで待ってろって言ったろ?」

日和:「うんごめん、でも見て!」

テーブルには日和の手作りのご飯が並んでいた

和泉:「おおーっ、すげー」

日和:「一緒に食べよう」

和泉:「おう、いただきます」

バクバクご飯を口に入れていく和泉

和泉:「あっこれ」

日和:「うんそうだよ、二人で考えた肉じゃが。隠し味に昆布茶が入ってるの」

和泉:「うんめー! 練習後の日和のご飯しみるっ」

和泉の食べる様子を見て微笑みながら一緒に食べる日和


和泉:「あーうまかった、日和ごちそうさま」

日和:「うん、あのね和泉くん、お話があるの」

和泉はビクっとして

和泉:「嫌だ! オレは日和と別れるなんて絶対に嫌だ!!」

日和:和泉くん…

日和:「まだ何も言ってないよ、それに…」

耳をふさぎ子供みたいに体を丸くさせる和泉

日和:和泉くんも今日一日不安だったのかもしれない

日和は和泉の両手を掴んで、そっとキスをする
ハッと目を開け日和を見る和泉

日和:「和泉くんと別れるつもりなんてないよ」

和泉:「ホントか? ホントにどこにも行かない?」

日和:「どこにも行かない、ずっと和泉くんのそばにいる。だから今日あったこと全部聞いて欲しいの」

和泉:「……わかった」




和泉:「…うっ…ひっ……ズズッ」

号泣している和泉

和泉:日和と無理やり引き裂かれたなんて…くそっオレなら絶対に耐えられない…

日和:「和泉くん、これ」

日和は樹が置いて行った指輪を見せた

和泉:「!! なんだこれ!? こんなでっかい石 初めて見たぞ」

日和:「これを返して、ちゃんと樹くんと話して来ようと思う」

和泉:「……わかった、ただオレもついてく。邪魔はしない、だから…」

日和:「うん一緒に来て」





樹の泊まっているホテルのロビーで待っている日和
日和から離れた所で見守っている和泉

エレベーターから出てきた樹は日和を見つけ駆け寄る

樹:!!

視線の先に和泉を見つけた樹

樹:…っ

突然日和の手を取りホテルの外へ
慌てて追いかける和泉

樹はそのまま日和をタクシーに乗せ自分も乗り込む

和泉:「日和!!」

追いかけて来た和泉はタクシーの窓を叩く

樹:「早く出してください」

日和を乗せたタクシーが行ってしまう

和泉:「くそっ!」

和泉は後ろのタクシーに乗り追いかける

日和:「樹くん! どうしてこんなこと…」

樹:「ごめんね、日和と行きたいところがあるんだ。運転手さん、南に向かいながら後ろのタクシーを撒いてください」

運転手:「なんか訳アリっスか? 任せてください、こういうのめっちゃ得意なんで」

運転手はそう言うと、後ろのタクシーと微妙な距離を取りながら車を走らせ、信号が変わる瞬間走り抜けた

和泉:「ちょっとなに止まってんだよ! 早く追いかけないと」

後ろ運転手:「すいません、信号変わったんで」

和泉:日和…

日和のスマホの着信が鳴り続ける