事件についてももちろん知らせていたけれど、ふたりとも仕事で身動きがとれない状況だったらしい。
こうして見れば基本的には仕事を優先しているからこそ、罪悪感から一緒にいられるときにだけ過保護になっているのかもしれないと思う。
そして久しぶりの学校。
私は緊張しながら2年A組の教室の戸を開けた。
まだ時間が早いせいか数人のクラスメートしか登校して来ていない。
そこに愛の姿がなくて落胆していると、後方からもうひとり教室に入っていた。
ふりむいて「愛!」と、思わず声を上げていた。
右手に包帯を巻いた愛がぎこちなく笑っている。
「学校来たんだね」
「うん、一応ね」