生前のおじいちゃんのことをなにも知らなかったのだと何度も確認させられる出来事となった。
「そう気を落とさなくっていいと思う。俺なんて実の両親の顔すら知らない」
明るい声でそんなことを言われて私は苦笑いを浮かべた。
「そうだったね、ごめん」
「大丈夫だって。人間って以外と頑丈にできてるから、生きていけるもんだからさ」
諒はスルスルと地下への階段を下りていく。
私もその後に続いた。
地下室には相変わらずたくさんも研究機材があり、開け放たれた金庫と、バラバラに破壊されたタイムマシンの欠片が残されていた。
そしてその中央にハルが立っている。
「ハル、おはよう」
声をかけてみるけれど反応はない。