慌ててそう申し出るけれど、柴田さんは「それはダメ。女の子をひとりにはさせられないわ」と、やんわりと拒絶した。
両親の言い方とは随分違って優しいけれど、結局過保護なところは同じなのかと思って頬が膨らむ。
「私ひとりは慣れてます。私が小学校の頃から両親は共働きだから、ずっと鍵っ子なんです」
「そう? だけど夜はひとりじゃないわよね?」
「それはそうですけど。ちゃんと戸締まりするし、火の元だって確認します」
「それは関心ね。じゃあ、クマが出たときの対処法を知ってる?」
その質問に絶句して柴田さんをマジマジと見つめた。
「クマ……出るんですか?」