地下室から脱出して柴田家に戻ってからすぐに警察を呼んだものの、家の中には誰の姿もなかった。
けれど誰かが侵入した形跡は残っていたので、私達は警察に何度も事情を聞かれるはめになっていた。
「そうするとその男は拳銃を持っていて、自分の娘を撃ったんですね?」
年配の男性刑事に質問されて私は頷く。
信じられないことが起きたことで、なんだかまだ頭には霧がかかっているような感じがする。
それでもこうして受け答えできているのは諒が寄り添ってくれていたからだ。
「わかりました。また後日詳しく話を聞かせてください」
私たちが解放されたのはもうすっかり夜が明けてしまってからだった。

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