最後尾についてきた愛が泣きながら懇願するが、愛の父親は冷たい目で自分の娘を見つめた。
「これがお父さんのすべてなんだ。娘のお前にだって邪魔はさせない」
その言葉に愛の顔色が悪くなっていく。
自分の娘よりも研究のほうが大切だと言われたようなものだからだ。
「そんな言い方ないでしょう!? 愛が可愛そうだと思わないの!?」
思わず叫んでしまう。
久しぶりにイライラとした感情が湧き上がってきて、愛の父親を睨みつけた。
「威勢のいいお嬢さんだね。でもここの暗証番号を知らないのであれば、もう不要な存在だ」
愛の父親の言葉を合図にして、黒服の男ふたりがスーツの下から拳銃を撮り出して私と諒へ向けた。