体も心もスッキリした今だからこそ、相手の立場を考える余裕ができてきた。
髪の毛を乾かした後、私はジッとスマホ画面を見つめていた。
「さっきから何してるの?」
さっきまで柴田さんに着せかえ人形にされていたハルが近づいてくる。
ハルは今水色のTシャツに白い半ズボンという夏らしい姿になっている。
これで虫取り網でも持って外へ出れば、ここへ来たときに見た子供たちと大差ない。
「親に連絡しようか悩んでて」
「連絡したらいいじゃん」
「それは、そんなんだけどさ」
思えばここへ到着したという連絡を入れただけで、それからはずっと連絡していない。
なにをどう言えばいいのかもわからなかった。