自己紹介をしてもらった日は、手短に家の構造と生活について説明して3人とバイバイした。
 顔、似てたなぁ……。でも、雰囲気は違ってたし……兄弟だよね?
 そんなことを思いながら、家へと向かう。
「ただいまー」
「おかえり! どうだった?」
 お母さんはもう帰っていたようで、中から声が聞こえた。
「恋さんと、健太さんと、実さんの現さんたち。三兄弟だったよ」
 お母さんに名前を伝える。
「あら、3人も! にぎやかになりそうね……!」
お母さんは嬉しいのか、「ふふっ」と笑いながら答えた。
「早速、夜ご飯を持っていきましょう!」
 夜ご飯はもう作ってあるようで、急いで三兄弟の家へと向かった。

 ――ピンポーン。三兄弟のインターホンを押す。
「は〜い!」
 出てきたのは恋さんだ。
「夜ご飯持ってきたから、一緒に食べましょう!」
 次に、健太さんが出てきた。
「お、ばん飯⁉︎ 腹減ったー」
「私の家と、どっちで食べる?」
「実くんが緊張しちゃうし僕たちの家で食べよっか〜」
 すると、めんどくさそうに実さんが出てきた。
「……俺は緊張しない」
「そっ、そっか〜。ごめんね〜……」
 めずらしく、恋くんの語尾が下がった。

 三つ子と夜ご飯を食べ終えた頃、私は三つ子に学校での話をした。
「明日から3人とも学校です。私が案内しにいきますが、くれぐれも遅れないように……! 手続きはこっちで済ませてありますから」
 そうい言うと、三兄弟は分かったようにうなずいた。
 やっぱり三つ子だなぁ……。
 家へ向かい、ベッドにむぐりこむ。
 明日、ちょっと早起きしよう……!
 そう思いながら、眠りについた。

 次の日、朝ごはんもかねて、いつもは6時に起きるところを5時半にした。
「おはよう!」
「あら、早いわね〜」
「お母さんも!」
 お母さんはお弁当と朝ごはんを作りながら、言った。
「これ、朝ごはんだから持っていってくれないかしら〜」
 私は、「うん!」と返事をして、三つ子の家へと向かった。