「……っ」
俺は、机に向かって花が作ってくれた模擬テストを解いていた。
「大丈夫? 飲み物とかいる?」
「いや、大丈夫だ……っ」
花にテストも作ってもらってるし迷惑かけるのはやめとくか……。
「じゃあ、頑張ってね!」
かわいいな……。って、なんだよちげー! あーもう集中しろ!

「うっしゃー! 全教科終了ー!」
俺は両手を上げて叫んだ。
「終わった? お疲れ様!」
「おう! ……なぁ……テストもうすぐだろ……? 終わったら褒美……くれねぇか?」
俺は花にねだった。
「ご褒美? いいよ! 健太くんは、何がいい?」
花は笑顔でそう聞いてくれた。
んー……何にすっかな……。花と一緒に出かけてーな……。それ、デ、デートじゃねーか! あー、もう、花なら気にしねーだろ!
「は、花と一緒に……2人で出かけてぇんだけど……」
「そんなことでいいなら大丈夫だよ!」
花はまた笑顔でうなずいた。
「じゃあ、俺がんばるからな……!」
「うん! がんばってね!」
俺はテストが少し楽しみになった。