「と、トイレ行ってたよ〜」
　僕は、困ったように言った。
　どうしよう、ここから……健太兄ちゃんと実兄ちゃんを一旦ここから出させて……そうするにはどうしたら……。
「ちょ、ちょっとブレーカーまた落ちないか見てきたら〜？」
　僕は２人がこの部屋から出るように誘導した。
「まあそうだな……それなら１人でいい。健太、見てきてくれ」
「おう」
　健太兄ちゃんが、ブレーカーを見に行った。
　ちっ……１人か……じゃあ実兄ちゃんを誘導……！
「明日の朝ごはんの支度して来たら〜？」
「……そうするか」
　実兄ちゃんも、釣れた。よし、花ちゃんを……！
　花ちゃんが、心配そうに僕を見つめている。
　か、かわいい……！
「……出てきていいよ」
　僕が小声で言うと、花ちゃんが出てきた。
「よかった〜……」
　花ちゃんが言うと、２人が帰ってきた。
「お、花帰ってきたのか……！」
「……もう遅いから帰りなよ」
　実兄ちゃんと健太兄ちゃんが言う。
「そっ、そうだね！　私、帰るよ！　また明日……！」
「「「また明日！」」」
　花ちゃん……よかったっ……！　ちゃんと、帰れた……！